● 新生児・周産期
胎児・新生児期は全身の器官系の発育・発達していく最も重要な時期であり、また新生児期は胎外環境へと適応していく重要な時期でもあります。そこで新生児グループとして以下の研究を進めています。
I.臨床研究
1.新生児の呼吸機能の評価と応用
2.新生児の代謝と換気、呼気CO2、血中CO2とCO2産生との関係
3.移行期循環における臓器血流および組織還流状態の近赤外法(NIRS)による評価
4.血中および尿中の酸化ストレスマーカおよび血中、栄養中の抗酸化力の評価
5.新生児・早期産児の熱バランス・水バランスの研究
6.人工換気中および蘇生時における回路の加温加湿法に関する研究
7.母体血および臍帯血、新生児血中のMg濃度の測定とMg動態の研究
8.早産児の頭部MRIによる大脳各部の発育の検討
II.基礎研究
ラット、マウスなどを使った動物実験による研究をいくつか行っています。最近ではDOHaD (Developmental Origins of Health and Disease) 仮説に関する研究がメインテーマのひとつですがその他にも各種の呼吸循環病態に焦点を当てた生理学的研究を他施設・他部署とも協力しながら行っています。
1.胎仔羊水内LPS投与による各種臓器に対する長期的影響に関する研究
(肺、中枢神経、腎、心血管、肝などの機能的、組織計測学的、生化学的評価)
2.その他にも病的状態として胎児発育障害、肺低形成、肺傷害などの動物モデルを作成して
その急性的慢性的影響を生理学的、組織学的、生化学・分子生物学的手法により検討しています。